多くの人はエルニド〜コロン間をフェリーのデッキから体験します。外洋を4〜5時間、島々は水平線上のかすかな影にしか見えず、世界有数の透明度を誇るリナパカン海峡の絶景は、船体の真下を見えないまま通り過ぎていきます。
空から渡れば、景色は一変します。同じ区間が小型機なら約25分で、海峡そのものが見どころになります。リーフの棚、砂州、連なる島々が、まるで海図が動き出したかのように眼下に広がります。両端の目的地にも引けを取らない、数少ない移動手段です。
1分ごとに見える景色
エルニドのリオ空港からブスアンガへ向かう北行きのルートは、パラワン北部のハイライト集のようです。
| 時間 | 現在地 | 窓からの景色 |
|---|---|---|
| 0〜5分 | リオから上昇 | エルニドの海岸線が遠ざかり、バクイット湾のカルストの岩峰、カドラオ、ミニロク、マティンロクが水平線に重なって見えます。 |
| 5〜12分 | 本島を離れる | パラワン本島の最後の稜線が後ろへ流れ、海の色が沿岸のグリーンから外洋のブルーへと変わります。 |
| 12〜18分 | リナパカン海峡 | 点在する島々とリーフ。上空からでもサンゴの棚がはっきり見えるほど澄んだ海で、世界でも指折りの透明度とよく言われます。 |
| 18〜25分 | カラミアン諸島 | コロン島の黒い石灰岩の絶壁と隠れたラグーンが現れ、ブスアンガへ降下していくと、コロン湾の沈船が眠る停泊地が見えてきます。 |
時間は目安で、機種、飛行ルート、天候によって異なります。
南行き、つまりコロンからエルニドへ飛ぶ場合は、この流れがそのまま逆になります。そして最後には、多くの乗客がどちらの方向でも最高の瞬間と評する場面が待っています。バクイット湾の石灰岩の岩峰が風防いっぱいに広がる、リオへの降下です。
最大限に楽しむコツ
- 午前中に飛ぶ。午前中は午後に比べて気流が穏やかで、海面は鏡のように静かで、雲も湧きにくいのが一般的です。リーフを見るにも光の条件がよく、小型機でも揺れが少なく快適です。
- 搭乗前に座席について聞いておく。小型機ではどの席も窓側ですが、見どころは左右均等ではありません。その日のルートでコロン島のラグーンがどちら側に見えるかは乗務員が知っているので、聞いてみましょう。
- カメラはバッグにしまわない。フライト全体の時間は、フェリーの乗船待ちの列より短いくらいです。一番撮りたいリナパカン海峡の区間は、ちょうど中間あたりでやってきます。
- 降下はゆったり楽しむ。ブスアンガのフランシスコ・B・レイエス空港は、草原と丘に囲まれた内陸にあります。20分間のリーフとラグーンの後に待っているのは、意外にものどかな最後の1分です。
実用面でのメリットも同じくらい大きい
主役は景色ですが、旅行者が実際に予約する理由は移動の利便性です。フェリーはほぼ1日がかりで、うねりがあると揺れが激しく、天候を理由に沿岸警備隊が出航を見合わせれば運航しません。欠航すれば足止めされ、その先の予約もすべて影響を受けかねません。フライトなら、その賭けを自分のスケジュールで飛ぶ午前中の短いフライトに変えられます。詳しくはパラワン域内でチャーターを使うべき理由でご説明しています。実際の費用は料金掲載中のエルニド〜コロン チャーターのルートでご確認ください。
さらに、エルニド〜コロンはこの地域で最も回送便の多い区間のひとつなので、割引価格のエンプティレッグをつかまえるのにも最適な場所のひとつです。日程に融通が利くなら、同じ絶景の空路をチャーター料金のほんの一部で楽しめます。
